ノンアスベスト屋根スレートの廃盤品まとめ|1990年代後半~2004年頃製造スレートの補修方法
こんにちは、街の屋根やさん熊本店です。
今回は、1990年代後半から2004年頃に建てられた住宅で特に多く見られる「ノンアスベスト屋根スレート」についてご紹介します。
当時はアスベストの規制が強まった時期で、各メーカーから代替品としてノンアスベストのスレート屋根材が発売されました。
しかし、その多くは耐久性に課題があり、現在はすでに廃盤となっています。
そのため「塗装ができないと言われた」「補修方法が分からない」といったご相談が非常に増えています。
この記事では代表的な廃盤スレートの種類と特徴、そして現在選べる補修・改修方法について詳しく解説いたします。
今回は、1990年代後半から2004年頃に建てられた住宅で特に多く見られる「ノンアスベスト屋根スレート」についてご紹介します。
当時はアスベストの規制が強まった時期で、各メーカーから代替品としてノンアスベストのスレート屋根材が発売されました。
しかし、その多くは耐久性に課題があり、現在はすでに廃盤となっています。
そのため「塗装ができないと言われた」「補修方法が分からない」といったご相談が非常に増えています。
この記事では代表的な廃盤スレートの種類と特徴、そして現在選べる補修・改修方法について詳しく解説いたします。
ノンアスベストスレートが登場した背景
かつてのスレート屋根材にはアスベストが含まれていました。
アスベストは繊維が細かく、補強材として非常に優秀であったため、スレートの強度や耐久性を高めていました。
しかし人体への健康被害が問題視され、1990年代後半から規制が進み、2004年には完全に使用が禁止されました。
これにより各メーカーは急いでアスベストを含まない「ノンアスベストスレート」が開発・販売したという背景があります。
【関連記事】建材のアスベスト問題について
結果的に耐久性不足や劣化の早さが顕著となり、多くが短期間で廃盤となったのです。
アスベストは繊維が細かく、補強材として非常に優秀であったため、スレートの強度や耐久性を高めていました。
しかし人体への健康被害が問題視され、1990年代後半から規制が進み、2004年には完全に使用が禁止されました。
これにより各メーカーは急いでアスベストを含まない「ノンアスベストスレート」が開発・販売したという背景があります。
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結果的に耐久性不足や劣化の早さが顕著となり、多くが短期間で廃盤となったのです。
ノンアスベストスレートの問題点とは?
アスベストを含まない新素材に切り替えられたことで、健康面のリスクはなくなりましたが、その一方で以下のような問題点が浮き彫りになりました。
耐久性の低下:アスベスト繊維による補強がなくなったことで、割れや反りが起こりやすくなりました。(現在製造販売されているノンアスベストスレートは安定した耐久性があります)
層状剥離の発生:特に「パミール」に代表されるように、表面がミルフィーユ状に剥がれていく現象が頻発しました。
塗装による補修が無効:塗膜を形成しても素材自体が脆いため、数年でひび割れや剥がれが再発し、メンテナンスの意味をなさないケースが多くあります。
廃盤による部材入手困難:販売終了後は同じ材料が手に入らず、部分補修が難しい状況となっています。
層状剥離の発生:特に「パミール」に代表されるように、表面がミルフィーユ状に剥がれていく現象が頻発しました。
塗装による補修が無効:塗膜を形成しても素材自体が脆いため、数年でひび割れや剥がれが再発し、メンテナンスの意味をなさないケースが多くあります。
廃盤による部材入手困難:販売終了後は同じ材料が手に入らず、部分補修が難しい状況となっています。

廃盤となった代表的なスレート屋根材
1. パミール(ニチハ)

もっとも有名なのがニチハの「パミール」です。
1996年頃から販売されましたが、層状剥離(ミルフィーユ状に表面が剥がれる)が発生し、塗装によるメンテナンスが不可能とされています。
現在はニチハでは屋根材は販売しておらず、完全に廃盤となっています。
【関連記事】屋根がニチハ「パミール」で今後のメンテナンスが心配な方へ
1996年頃から販売されましたが、層状剥離(ミルフィーユ状に表面が剥がれる)が発生し、塗装によるメンテナンスが不可能とされています。
現在はニチハでは屋根材は販売しておらず、完全に廃盤となっています。
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2. コロニアルNEO(クボタ/現ケイミュー)

アスベスト規制の過渡期に登場した商品です。
塗装してもすぐにひび割れや反りが発生するため補修は困難で、現在は販売終了しています。
塗装してもすぐにひび割れや反りが発生するため補修は困難で、現在は販売終了しています。

3. アーバニー(クボタ/現ケイミュー)

高級感がありデザイン性の高さから人気がありましたが、ノンアスベスト期の「ニューアーバニー」「アーバニーグラッサ」には耐久性の問題が見られます。
アーバニーの特徴
・小さな屋根材がたくさん葺いてあるように見えるが、実は1枚のスレートに大きなスリットが入っている
・スリット箇所から割れやすい
・小さな屋根材がたくさん葺いてあるように見えるが、実は1枚のスレートに大きなスリットが入っている
・スリット箇所から割れやすい
4. セキスイかわらU(積水化学工業)

厳密にはスレートではなくセメント瓦の屋根材です。
かつてのかわらUにはアスベストが含有されていましたが、1990年以降に製造販売されたノンアスベストのかわらUは耐久性が乏しく、塗膜の剥がれや割れが起きやすく、廃盤となっています。
【関連記事】屋根がセキスイかわらUで適切なリフォームが分からない方へ
かつてのかわらUにはアスベストが含有されていましたが、1990年以降に製造販売されたノンアスベストのかわらUは耐久性が乏しく、塗膜の剥がれや割れが起きやすく、廃盤となっています。
かわらUの特徴
・瓦のような見た目だが、厚みが非常に薄い
・割れや表面の剥離が発生する
・瓦のような見た目だが、厚みが非常に薄い
・割れや表面の剥離が発生する
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廃盤スレートのメンテナンス方法
「塗装ができない」と言われてしまう最大の理由は、素材そのものの強度不足です。
劣化が進むと塗装では防げず、施工後すぐに不具合が出てしまいます。そこで現在推奨される方法は以下の2つです。
劣化が進むと塗装では防げず、施工後すぐに不具合が出てしまいます。そこで現在推奨される方法は以下の2つです。

①屋根カバー工法
既存のスレートを撤去せず、その上から軽量金属屋根(ガルバリウム鋼板など)を重ね張りする方法です。
工期が短く、廃材処分費も抑えられるため人気があります。
【関連記事】屋根カバー工法のメリットとは?費用相場や適した屋根材を厳選してご紹介!
既存のスレートを撤去せず、その上から軽量金属屋根(ガルバリウム鋼板など)を重ね張りする方法です。
工期が短く、廃材処分費も抑えられるため人気があります。
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②屋根葺き替え工事
既存のスレートを撤去して新しい屋根材に全面的に葺き替える方法です。耐久性の高い屋根に一新でき、下地の劣化も補修できるため、長期的に安心できます。
【関連記事】屋根葺き替え工事の初心者ガイド!おすすめの屋根材や費用・後悔しないためのポイント
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よくあるご質問
ノンアスベストスレートかどうかはどうやって判断できますか?
建築時期が1990年後半から2004年頃で、製品名やメーカー名が確認できれば特定可能です。不明な場合は、専門業者による調査をおすすめします。当社でも無料点検を実施しておりますのでお気軽にご相談ください。
塗装できないスレートを放置するとどうなりますか?
劣化が進行すると雨漏りや屋根材の飛散などの危険性が高まります。また、建物内部への水損被害も拡大するため、早期の対応が重要です。応急処置も含めて適切な対策を検討しましょう。
屋根の葺き替えとカバー工法、どちらがおすすめですか?
建物の構造や劣化状況により最適な方法は異なります。カバー工法は費用を抑えられますが、建物への荷重増加があります。葺き替えは費用は高いですが根本的な解決となります。現地調査の上で最適なご提案をいたします。
廃盤になったノンアスベストスレートのメンテナンスもお任せください!
1990年代後半から2004年頃にかけて登場したノンアスベストスレートは、アスベスト規制の影響で開発された製品でしたが、多くが早期に廃盤となり、現在では補修が難しい屋根材として知られています。
代表的なものに「パミール」「コロニアルNEO」などがありますが、いずれも塗装によるメンテナンスは推奨されていません。もしご自宅の屋根が該当するか不安な場合は、専門業者による現地調査をおすすめします。
街の屋根やさん熊本店では、実際に屋根材の種類や劣化状況を確認し、最適な補修・改修プランをご提案しています。
「塗装できないと言われた」というお悩みや、「築20~30年のお住まいでスレート屋根をご使用中」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
代表的なものに「パミール」「コロニアルNEO」などがありますが、いずれも塗装によるメンテナンスは推奨されていません。もしご自宅の屋根が該当するか不安な場合は、専門業者による現地調査をおすすめします。
街の屋根やさん熊本店では、実際に屋根材の種類や劣化状況を確認し、最適な補修・改修プランをご提案しています。
「塗装できないと言われた」というお悩みや、「築20~30年のお住まいでスレート屋根をご使用中」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。