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屋根リフォームの際に注意したい屋根勾配のお話
普段、生活している限り、屋根のことはあまり気にしない方がほとんどだと思います。それでも、屋根というと大半の方は三角屋根を思い浮かべるのではないでしょうか。見慣れた街並みを思い出してください。大方の屋根には勾配(傾斜)が付けられています。
屋根勾配は雨水を効率良く流すのに必要です。積雪地ではその勾配を大きくして、雪が自然に落下するように屋根を作ることもあります。
屋根勾配は屋根材の種類、そして地域の平均的な気象条件(風速、降雨量、積雪量など)を考えて決められます。勾配が急な尖がった屋根、勾配がなだらかな平たい屋根、それぞれにメリット・デメリットがありますので、覚えておきましょう。
【動画で確認「屋根勾配と屋根材の関係」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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【動画で確認「屋根勾配と屋根材の関係」】
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勺配数と言われる、屋根の傾斜の度合いの表し方には、次の3つがあります。
水平距離10寸(303.03mm)に対して、高さが何寸あるかで表します。現在の日本では尺や寸といった単位は一般的ではないのですが、建築業界では今でも根強くこの呼び方が使われています。
※寸(すん)は、尺貫法における長さの単位であり、日本では約30.303 mmで、尺の10分の1と定義されます。寸の10分の1が分(ぶ)です。 ※1尺=10寸
水平距離と高さの比率を分数で表しています。上記の尺貫法勾配と基本的に同じ考え方ですが、こちらは約分された数字で表されること、『5/10』を『1/2』と表すこともあります。例えば、4/10を2/5とか、6/10を3/5と表します。
屋根の勾配の角度、そのものを表記したものですので、一般の方々には一番イメージが伝わりやすいのと思うのですが、建築の世界では一般的ではないようです。
例えば5寸(151.515mm)勾配だと、「26.5650゜」と少数点以下が細かい数字になってしまいます。
屋根勾配がほぼゼロの陸屋根、急な勾配の三角屋根、どちらの面積が広いかは言うまでもありませんよね。勾配が急になるほど屋根の面積は広くなりますから、屋根材もそれだけ必要になります。
また、勾配によっても施工のしやすさや手間も変わりますから、コストも変わってきます。
一般的には5.5寸勾配以上になると屋根足場を仮設しなければなりません。
非常に重要なポイントです。
例えば瓦屋根の場合、厚みがある瓦を重ねていく関係で実際の屋根の勾配に対し、それぞれの瓦の勾配は緩くなります。
屋根の上での雨水の流れや水切れの関係から屋根材ごとに最低勾配が決まっており、雨漏りのリスクを回避するためにも厳守しなければなりません。
瓦の場合、4寸勾配(約122mm・約21.8゜)が最低勾配に指定されています。
4寸勾配以上の屋根であれば、どの屋根材でも使うことができますので、屋根リフォームの際に利便性が高いと言えるでしょう(耐震性の関係でスレート(コロニアル・カラーベスト)から瓦といった重い屋根材への葺き替えはできないのでお気をつけください) 。 屋根足場も必要としないので、コストパフォーマンスも高いといえます。新築や中古物件を購入する際は将来のことも見据えて、4寸勾配以上の瓦屋根がお勧めではないでしょうか。
勾配が大きな順に、急勾配・並勾配・緩勾配と呼ばれ、各々メリットとデメリットがあります。
急勾配の特徴(6寸勾配⦅約182.0mm・約31゜⦆以上の屋根)
角度があるので雨水が屋根に溜まりにくく、雨漏りしにくい。ただし、屋根面積が大きくなるので、コスト面では不利。
並勾配の特徴 (3寸~5寸勾配⦅約91.0~152.0mm⦆⦅約16.7゜~26.6゜⦆の屋根)
極めて一般的な屋根勾配で、日本で最も普及していると思われる。水はけ・デザイン性・コスト面など、色々な利点があるスタンダードな勾配です。
緩勾配の特徴(3寸勾配⦅約91.0mm・約16.7゜⦆以下の屋根)
雨水が屋根の上に留まっている時間がやや長くなりそうと心配される向きもありますが、落雪防止などの観点から、雪国などでは多く採用され、屋根の軒先に近い部分にアングルをつけるなども行われます。
お洒落な屋根にしたいと思っても、屋根勾配によって使用できる屋根材は変わってきます。
屋根材によっても屋根リフォームで選択できる屋根材が限られます。
新築、もしくは中古物件を購入する場合は将来のことも考えた上で、屋根を重要視することも大事なのです。
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