熊本市東区にて誤ったラバーロックで雨漏りしている瓦屋根｜部分葺き直しを行った施工費用や工事内容をご紹介

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熊本市東区にて誤ったラバーロックで雨漏りしている瓦屋根｜部分葺き直しを行った施工費用や工事内容をご紹介

工事のきっかけ

熊本市東区のF様より「雨漏りしているので修理を検討しています。」とご相談いただきました。

室内天井には広範囲に雨染みがあり、玄関先の軒天は大きな穴が開いていました。
雨漏りによって軒天内部の板金は錆び、軒天材は腐食していました。
雨漏り箇所上部の瓦屋根の点検すると瓦の割れや外れは見られませんでしたが、瓦の四方にコーキング材が塗られていました。
瓦をコーキング材で固定する工法はラバーロック工法と呼ばれますが、瓦の四方を囲むのは誤った施工方法です。

雨漏りの原因は誤ったラバーロックが原因と判明し、F様にはコーキング剤の除去・雨漏り箇所の部分葺き直し工事をご提案しました。

熊本市東区屋根葺き直し,雨漏り修理,屋根材(瓦),平屋

ビフォーアフター

工事基本情報

施工内容: 屋根葺き直し,雨漏り修理,屋根材(瓦),平屋

施工期間: 1日

使用材料: 改質アスファルトルーフィング、桟木、コーキング、ビス

築年数: 52年

工事費用: 175,000円

熊本市東区の平屋住宅で雨漏りのご相談

雨漏りの被害状況

まず、玄関先の雨漏り被害を確認しました。
軒天材には大きな穴が開き、内部にある板金も水が廻って錆びが進行しています。
長期に渡る雨漏りで木材が腐り、穴が開いてしまったようです。
軒天に隙間があると、害獣や鳥・虫などの侵入口になります。
糞や病原体を持ち込まれるなど、健康被害にも繋がる為、お住まいの隙間は早めに修理しなければいけません。
【参考】軒天の雨染みや剥がれの修理方法を事例付きで紹介

また、室内にも広範囲で雨漏りのシミができています。
水濡れで天井板が下がっており、落下の危険もあります。
防水テープで応急処置されていますが、根本的な解決にはなっていないため、雨漏りの原因を特定して修理しなければいけません。

瓦屋根に上って雨漏り原因を調査します！

雨漏りの状況確認ができましたので、次に屋根に上って雨漏りの原因を特定します。
雨漏りしている屋根では、瓦の割れや外れ、棟の崩壊が起きているケースがよくあります。
しかし、こちらのセメント瓦では、割れや外れはありませんでした。

ラバーロック工法の誤った施工が行われていました

セメント瓦をよく見ると、瓦の四方がべったりとコーキング材で囲まれていました。
瓦をコーキング材で固定する工法はラバーロック工法と呼ばれますが、このように瓦の四方すべてをコーキング材で囲むのは、誤った施工方法です。
ラバーロック工法の誤った施工による雨漏り被害は少なくありません。
DIYで行った場合や、専門知識のない業者が施工した場合に見られることが多いです。
今回のお客様宅では、過去にお父様がラバーロックを施工されたようです。

雨漏り箇所の部分葺き直し工事を行うことになりました

今回の雨漏りは瓦の四方に打たれたコーキング材が原因であると判明しました。
お客様に雨漏りの原因をご説明し、雨漏り箇所の部分葺き直し工事をご提案しました。
瓦屋根の葺き直しとは既存の瓦を一旦取り外して屋根の下地材やルーフィング（防水紙）を補修・交換した後、再度瓦を復旧させる工事です。
下地材やルーフィングを新しくすることで耐久性や防水性を向上させることができます。
瓦を再利用するため、環境負荷が低くエコロジーな屋根リフォームです。
▶これまでの瓦を再利用して屋根を葺き替える屋根葺き直し

コーキングの除去

まず、瓦と瓦の間に打たれているコーキング材をカッターなどを使用して除去します。
瓦を傷つけないように作業しますが、特に瓦同士が強く接着されている場合、瓦が割れるリスクがあるため慎重に行う必要があります。

既存瓦の仮撤去

葺き直し部分の既存の瓦を仮撤去します。
瓦は再利用するため、1枚ずつ注意を払って取り外します。
再利用可能な瓦は安全な場所に保管し、損傷している瓦は新しいものに差し替えます。

瓦を剝がすと、ルーフィング（防水紙）が劣化していることがわかります。
誤ったラバーロックの影響で雨漏りしたり湿気がこもっている場合、下地木材が腐食していることがあるため、下地木材の状態確認も行います。

新しいルーフィングの敷設

新しいルーフィング（防水紙）を敷設します。
改質アスファルトルーフィングは高い防水性能と耐久性を持つ、屋根材の下に敷かれる防水層です。
屋根材の隙間や経年劣化による小さな破損から雨水が内部に侵入することを防ぎます。
万が一屋根材が破損してもルーフィングが漏水を防いでくれるため、できるだけ高品質な商品を使用することをおすすめしています。
▶雨漏りを防止する屋根の防水紙の重要性
ルーフィングの上に、瓦を固定するための新しい桟木（さんぎ）も取り付けました。

瓦の再設置

仮撤去していた瓦を元の位置に再設置します。
復旧する瓦が十分に再利用可能か事前に確認し、割れ・ひび・欠けがある物は新しい瓦と差し替えました。
瓦の配置や固定が完了したら屋根全体の点検を行い、瓦の配置に隙間やズレがないかを確認します。

葺き直し工事が完了しました

誤ったラバーロック工法で雨漏りが起こっていた瓦屋根の葺き直し工事が完了しました。
差し替えた瓦以外は既存の瓦を使用しているため見た目は大きく変わっていませんが、ズレていた瓦も綺麗に並べ直しています。
瓦の下の防水紙や桟木が新しくなり、防水性が復活しました。

瓦の隙間を塞いでいたコーキング剤も全て除去され、雨水の逃げ道や通気性が確保されました。
これで内部に雨水や湿気が溜まる事がなくなり、雨漏りが解消されます。

今回はお客様ご自身でラバーロックを行われたことによって雨漏りが誘発されていました。
ラバーロックは瓦のズレや飛散を防ぐために有効な施工方法ですが、正しく行わなければ逆に雨漏りを引き起こす可能性があります。
雨漏りでお困りの時は、知識と経験のある専門業者にご依頼下さいね。

工事内容