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施工事例
熊本市南区で棟瓦を強化棟工法で取り直し・割れた瓦の差し替え

工事のきっかけ

購入された中古住宅を点検してほしいとご相談があり、住宅点検したところ瓦屋根に問題が見られました。
特に棟瓦は漆喰の劣化や棟の歪み・崩壊が見られ、地震や台風で瓦が落下する可能性が高くなっていた為、強化棟工法で取り直し、割れた瓦も差し替え、使用しない太陽熱温水器も撤去する事で耐震性・耐風性の高い瓦屋根になりました。

屋根補修工事,棟瓦取り直し,屋根材(瓦)

ビフォーアフター

工事基本情報

施工内容: 屋根補修工事,棟瓦取り直し,屋根材(瓦)

使用材料: 棟補強金物・芯木・なんばん漆喰

築年数: ３０～４０年（中古物件）

工事費用: ５９万円

熊本市南区にて崩壊した棟瓦の強化棟取り直し工事・割れた瓦の差替えを行った様子をご紹介します。

漆喰の劣化と棟瓦の崩壊の補修

瓦屋根の漆喰が劣化したことで、棟瓦が崩壊していました。

漆喰には瓦同士の隙間を埋めて瓦を固定させ、内部に水が入らないようにする役割があります。
その為、漆喰が劣化で痩せたり欠けたりすると、瓦の固定力が下がって棟瓦の崩壊に繋がってしまうのです。
このままでは雨水が入って雨漏りするだけでなく、台風や地震の際に瓦が落下する可能性もあり非常に危険な状態です。

強化棟工法で棟取り直し工事を行います

崩壊した棟には『取り直し工事』を行います。

棟取り直し工事とは歪みや瓦のズレがある棟に対し、既存の棟瓦を撤去してから真っすぐに積み直す工事。
▶棟瓦の取り直しで瓦屋根を健全に保つ

今回は取り直し工事の中でも棟補強金物を使用する『強化棟工法』という工法で取り直しを行い、耐震性・耐風性の高い棟に取り直します。

既存の棟瓦を撤去

まずは既存の棟瓦を撤去します。
瓦を剥がすと瓦を固定させる為の『葺き土』が出てきます。当初は湿り気のある葺き土ですが、漆喰の劣化と共に痩せて乾燥していきます。
この葺き土の痩せや乾燥も瓦がズレる原因になる為、定期的な棟取り直しメンテナンスが必要になるのです。

乾燥した葺き土も撤去し、綺麗に清掃しておきます。

屋根下地に棟補強金物を取り付け

ここで先ほどご紹介した棟補強金物の登場です。
棟付近の平瓦を仮撤去し、棟補強金物を屋根下地にビス留めします。
一定間隔で棟補強金物を全て取り付けたら、仮撤去した瓦を元の位置に戻して固定させます。

芯木の取り付け

棟補強金物に『芯木』と呼ばれる角材をはめ込み、ビスで取り付けます。
この芯木は、後ほど瓦をビス留めする下地材となります。

なんばん漆喰を詰めます

『なんばん漆喰』という黒い漆喰を、棟補強金物と芯木の周りに詰めていきます。

なんばん漆喰は瓦の隙間を埋める為に使用します。
通常の漆喰の原料に加え、特殊なシリコンや防水材が入っている為、水分が浸透しにくく耐久性も高い漆喰です。
また、従来は葺き土＋漆喰を使用する必要がありましたが、なんばん漆喰は葺き土の機能も併せ持つ為、葺き土を使用する必要がありません。

瓦を固定させます

棟に新しい瓦を乗せ、パッキン付きのビスを上から打って固定させます。

瓦は先ほど取り付けた芯木にビス留めされており、またその芯木も棟補強金物を通して家の躯体に固定されている為、家の躯体と棟瓦が全て一体化し、地震や台風でも瓦が落下しにくくなる構造です。
▶棟瓦の乾式工法で住宅の耐震性を向上

大棟・隅棟どちらも強化棟工法で取り直しを行い、最後に瓦同士の取り合い部にコーキングを打って水が入らないようにしておきました。

これで崩壊していた棟の強化棟取り直し工事の完了です！

強化棟取り直し工事が完了しました

強化棟工法での棟取り直し工事が完了しました！

既存の棟瓦は漆喰の劣化により棟が崩壊し、いつ落下してもおかしくない状態でしたが、強化棟工法で耐震性・耐風性の高い棟に取り直す事ができました。
屋根の重さが軽くなるほど耐震性が高くなる為、既存の棟で３段積まれていた『のし瓦』も、新しい棟では使用せず冠瓦のみにし、できる限り軽量化を図りました。

割れた瓦の差し替え

瓦が割れていた箇所もあった為、瓦の差し替えを行いました。

瓦の割れも台風や地震の際には落下の危険が高くなります。
街の屋根やさん熊本店では、瓦一枚の差し替えなど軽微な補修でも工事を承っておりますので、お気軽にご相談くださいね。
▶ちょっとした屋根の補修も街の屋根やさんにお任せください

太陽熱温水器も撤去しました！

屋根には使用しない太陽熱温水器（てんぴ）も載っていた為、一緒に撤去しておきました。

てんぴの撤去だけでも屋根の軽量化になりますので、もし使っていない太陽熱温水器などがあればお早目に撤去する事をおススメします！

全ての工事が完了しました！

中古物件の瓦屋根補修工事が完了しました！
落下の危険があった瓦屋根ですが、強化棟取り直し工事と瓦の差し替えを行う事で耐震性・耐風性が向上しました！

瓦屋根の中でも特に落下しやすい『棟瓦』はメンテナンスが非常に重要です！

屋根の『棟』部分は地震の力がかかりやすく、旧工法で積まれた棟は瓦が躯体に固定されていない為、特に注意が必要です。重い瓦が落下するかもしれないと考えると、とても怖いですよね。
▶重くて硬い瓦の落下は二次被害を招きます、だからメンテナンスが超重要

今回ご紹介した強化棟工法は、瓦と家の躯体を一体化する事で地震でも落下しにくい棟瓦に取り直す事が可能です！
『瓦屋根のメンテナンスを長年していない』『棟の歪みや漆喰の劣化が気になる』という方は、お気軽にご相談くださいね。
▶街の屋根やさんの無料点検でお住まい全体の不安も解消！