ご相談内容は
「トレーラーハウスで雨漏りが起きている。他社に相談しても納得のいく説明が得られないので、ぜひ見に来てほしい」
とのことでした。
こちらのトレーラーハウスは築年数が5年にもかかわらず、すでに雨漏りが発生しているとのことで、オーナー様も大変お困りのご様子でした。

詳しくお話をお聞きすると、部屋にカビのような臭いがしていたため、天井に点検口を設けて内部を確認されたところ、なんとそこから大量の雨水が流れ出てきたそうです。
天井の断熱材は水を含んでいる状態で、このような状況では室内にカビ臭が発生するのも当然です。

屋根に上って確認したところ、このトレーラーハウスに使用されていた屋根材は「アスファルトシングル」でした。

アスファルトシングルとは

ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付けた屋根材です。
薄くて軽量のため耐震性が高く、複雑な屋根の曲面にも施工できるメリットがあり、アメリカでは80％以上の住宅で使用されています。

アスファルトシングルは劣化すると、浮きや剥がれ、表面の石粒の剥離などのトラブルが起きます。
点検したところ、こちらのアスファルトシングル自体には大きな問題はありませんでした。

しかし、このトレーラーハウスの屋根には、雨漏りを引き起こす大きな問題が潜んでいました。

メリット	雨水の流れが良く雨漏りしにくい 小屋裏空間を広く取れる 高級感のある見た目
デメリット	風の影響を受けやすい 施工コストが高い 屋根面積が大きくなる

メリット	風の影響を受けにくい 施工コストを抑えられる 屋根面積が小さくて済む
デメリット	雨水が滞留しやすく雨漏りしやすい 使用できる屋根材が限定される

アスファルトシングルはメーカーでも『3.5寸以上の屋根勾配』での使用を推奨しています。今回のトレーラーハウスはそれよりもはるかに緩い1寸勾配程度であったため、仕様条件を満たしていませんでした。

屋根に雨水が滞留し、徐々に屋根材の隙間から浸入して雨漏りが発生したと考えられます。
この屋根勾配に対して不適切な屋根材を選定した施工会社の知識不足に問題があると言えます。

金属屋根は軽量で水はけが良く、縦葺きは継ぎ目も少ないため雨漏りに強いメリットがあります。
【関連記事】横葺き？縦葺き？ガルバリウム鋼板屋根おすすめと特徴

今回は、ガルバリウム鋼板の縦葺き屋根で「屋根カバー工法」をご提案しました。
カバー工法は、既存屋根を撤去せずに新しい屋根を被せる施工方法です。
工期を短縮できる、廃材が少ない、防水性・遮音性・断熱性が向上するといったメリットがあります。
【関連記事】屋根カバー工法のメリットとは？費用相場や適した屋根材を厳選してご紹介！

【施工事例】熊本市中央区で工場屋根の劣化した波型スレートにカバールーフ重ね張り

今回は菊池市のトレーラーハウスで発生した雨漏りの調査事例をご紹介しました。
築5年という築浅の建物でも、屋根勾配と屋根材の不適切な組み合わせによって深刻な雨漏りが発生することがお分かりいただけたかと思います。
「まだ新しいのに雨漏りするのはおかしい」「他社に相談しても納得できる説明がなかった」そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ街の屋根やさんにご相談ください。
豊富な知識と経験を持つスタッフが、原因を徹底的に調査し、最適な解決方法をご提案いたします。

トレーラーハウスの雨漏り、築浅住宅での原因不明の雨漏りなど、屋根のことでお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。
現地調査・お見積りは無料で承っております。