熊本市東区で瓦屋根の雨漏り修理と雨漏り被害を受けた天井貼り替え工事

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施工事例
熊本市東区で瓦屋根の雨漏り修理と雨漏り被害を受けた天井貼り替え工事

工事のきっかけ

熊本市東区のＭ様より「天井から雨漏りしているので点検しに来てほしい」とご相談いただきました。

まずは現地で雨漏り調査を行うと、玄関周辺の天井に雨漏りが起きており、天井クロスが剥がれるほどの被害を受けていました。
クロスの剥がれは湿度の変化で起きる事もありますが、Ｍ様宅の天井クロスは一部だけ大きく剥がれている状態であった為、雨漏りの水分でクロスの糊が剥がれてしまったと考えられます。
天井の下地板にも雨染みができており、大量の雨水が屋根から漏れていると分かりました。

雨漏りの原因を探るべく屋根の調査を行うと、壁際の板金と瓦の間にある漆喰が剥がれ落ち、大きな隙間ができており、雨漏りの原因と考えられました。
また、平瓦には瓦の割れや、隅棟の瓦のズレが見られ、全体的に不具合箇所が見られました。

Ｍ様に雨漏りの被害状況と原因をお伝えし、今回は雨漏り原因となっている屋根各所の修理と、天井貼り替え工事を行う事になりました。

熊本市東区屋根補修工事,雨漏り修理,その他の工事,屋根材(瓦),漆喰工事

ビフォーアフター

工事基本情報

施工内容: 屋根補修工事,雨漏り修理,その他の工事,屋根材(瓦),漆喰工事

施工期間: １日

使用材料: 【屋根工事】Ｊ形瓦（１枚）、ケミカル面戸、なんばん漆喰（２ｍ）、シリコンコーキング
【内装工事】プラスターボード９．５ｍｍ（６㎡）、量産クロス（６㎡）

施工内容その他: ラバーロック工法,天井クロス貼り替え,天井貼り替え

瓦屋根各所の不具合により天井に雨漏り被害を受けたＭ様邸

雨漏り被害があるのは玄関周辺の天井で、クロスがベロンとめくれていました。
壁・天井クロスのめくれは湿度の変化でも起きる事がありますが、こちらは一部だけ大きくめくれている為、雨漏りの水分でクロスの糊が剥がれてしまったと考えられます。

天井下地板に雨漏りのシミもできています。
天井板は木材ですので、水分は大敵です。
シミを放っておくとカビや木材の腐食に進行したり、シロアリ被害を受ける事もあります。
雨漏りは二次被害にも繋がる可能性が高い為、雨漏りに気付いたらできるだけ早く修理を行う必要があります。
▶雨漏り修理・雨漏り改修工事は街の屋根やさんへ

雨漏り箇所のちょうど上あたりで、漆喰の欠落が見られました。
壁際の板金と瓦の間には隙間がある為、漆喰を詰めて防水しているはずなのですが、劣化で剥がれ落ちたのか、漆喰がない状態です。
タオルのような物を詰めていますが、これでは雨水を完全に防ぐ事はできません。
恐らくこちらが雨漏りの原因になっていると考えられます。

漆喰欠落部の近くに、瓦の割れもありました。
こちらの瓦は粘土ではなく、セメントでできている「セメント瓦」と呼ばれる瓦です。
恐らくセメント瓦の防水性がなくなり、水が染み込んで瓦が割れてしまったようです。
▶セメント瓦とモニエル瓦、塗り替えを必要とする瓦の最適なメンテナンス方法

隅棟周辺の瓦にもズレが多数見られました。
こちらの瓦は一枚一枚が固定されていない為、地震や強風で少しずつズレてしまったと考えられます。
瓦は落下した際の被害が大きくなりやすい為、落下予防対策を行っておくことが大切です。
▶重くて硬い瓦の落下は二次被害を招きます、だからメンテナンスが超重要

瓦屋根各所修理と天井貼り替えをご依頼いただきました

Ｍ様には被害状況と雨漏りの原因をお伝えし、工事のご提案を行いました。
お打合せの上、お見積り書を提出し、工事のご依頼をいただきました。

工事内容
・漆喰詰め直し
・割れた瓦差し替え
・隅棟ラバーロック工法
・天井板補修
・クロス張り替え

壁際の面戸漆喰の詰め直し

詰められていたタオルを撤去し、細かいホコリを取り除いた上で、ケミカル面戸を取り付けました。
「ケミカル面戸」とは、スポンジのように伸縮性・柔軟性のあるポリエチレン製の素材で、パッキンのように防水する役割を持ちます。

ケミカル面戸の上からなんばん漆喰も詰めました。
なんばん漆喰は通常の漆喰の原料に加え、特殊なシリコンや防水剤が含まれている為、防水性・耐久性の高い漆喰です。
工事前は壁際面戸に大きく隙間が開いており、雨漏りの原因になっていましたが、ケミカル面戸となんばん漆喰で防水した事で雨漏りの原因を解消しました。

水切り板金の重なり部にはシリコンコーキングを打ちました。
板金の重なり部にコーキングを打ち、ヘラで平らに伸ばして仕上げました。
コーキングでの簡易補修にはなりますが、壁際は雨水の侵入口になりやすい所ですので、板金にできていた隙間を塞いで防水しておきました。
▶雨漏り修理・雨漏り改修工事は街の屋根やさんへ

割れた瓦の差し替え

半分に割れていた瓦の差し替えを行いました！
瓦が割れていると、内部に大量の雨水が入り、雨漏りの原因になります。
また、割れた瓦の破片が風で飛散したり落下すれば大きな事故にも繋がります。
当店では瓦一枚の交換でも工事を承っておりますので、瓦の割れに気付いた方はお気軽にご相談くださいね。
▶ちょっとした屋根の補修も街の屋根やさんにお任せください

ズレていた隅棟瓦にはラバーロック工法を行いました

瓦のズレが生じていた隅棟には、「ラバーロック工法」を行いました。
ラバーロック工法とは、コーキングで瓦同士を固定してズレを防ぐ工法です。
ラバーロックは施工方法を誤ると雨漏りの原因になる事もある為、正しい知識を持って施工しなければいけません。
▶地震と強風に強くなる!?瓦屋根のラバーロック工法のメリットとデメリット

天井貼り替え工事

まずは既存の「廻り縁」（まわりぶち）を取り外しました。
廻り縁とは、天井と壁の境目に取り付ける見切り材で、空間を引き締めたり、壁紙と天井クロスの境目にできる隙間を隠す効果があります。
ちなみに、床と壁の境目の見切り材は「巾木（はばき）」と言います。
天井クロスや天井板は雨漏り被害を受けて劣化していましたが、廻り縁に関してはほとんど劣化が見られません。
お客様とお話合いの上、取り外した廻り縁は天井貼り替え後に再利用する事になりました。

天井板を剥がすと野地板の広範囲に雨漏り跡があり、大量の雨水が漏れていた事が分かります

バールを使って既存の天井板を剥がすと、下屋の屋根下地である「野地板」が見えます。
野地板には広範囲に雨漏り跡ができており、大量の雨水が漏れていた事が分かります。
今回クロスが剥がれたり、天井板にシミができていたのは、雨漏りの水分が入った事が原因です。
屋根の雨漏り原因は前回の工事で補修した為、数年の間は雨漏りの心配はないでしょう。

天井の下地を補修した上、プラスターボード（石膏ボード）を取り付けました。
プラスターボードとは石膏を板状に成形し、表面と側面をボード用原紙で包んだ建築資材です。
防火性・遮音性が高く、施工もしやすい為、天井だけでなく内装壁にも使用されます。
最初に外した既存の廻り縁も取り付けました。

プラスターボードの凹凸をパテで埋めて補修し、天井クロスを貼りました。
クロスはお客様とお打合せの上、「量産クロス」と呼ばれるクロスを使用しました。
量産クロスは、ハイグレードな「1000番台クロス」に比べると安価で、厚みがあり下地が響きにくく仕上がりが綺麗になるメリットもあります。

雨漏り被害を受けていた天井板とクロスの貼り替え工事が完了しました！
雨水の水分が入った事で天井クロスが剥がれ、天井板にもシミができていましたが、天井板から貼り替えて見た目も復活しました！
廻り縁は既存の物を使用しましたが、状態が良いので再利用しているとは思わない仕上がりです。
工事後はお客様にも「綺麗になって良かったです！」とお喜びいただけました（＾＾）